Youtubeのオンライン視聴(google chrome)では4k 60fps(vp9 profile 0)の再生はできていたのですが、HDR再生は試してませんでした。そこで、4k 60fpsでhdr(vp9 profile2)にて再生できないものかいろいろ試行錯誤した結果、いまさらですが、ようやくオンライン再生できたので忘備録として本稿を挙げてみました。
なお、今回検証したPC環境では、ロープロファイルのPCIeカードしか挿せないので、この構成でHDMI出力にて4k 60fps hdr、VP9 + Profile2 での再生となると、グラフィックスカードの選択肢は極端に少なくなります。
具体的にはPascal世代以降でなおかつVP9+Profile2のデコーダーが入っているものに限定されます。さらにDisplayPortにくわえHDMIの出力ができるものとなると、具体的には以下のグラフィックスカードがスペック上は対応しているようです。(2021/09/07現在)
結果は、VP9 + Profile2(HDR)では、Google ChromeのView Port サイズがおよそ2kまでなら再生できるが、およそ2kを超えると、コマ落ちが激しくなり、とても見れたものではありませんでした。スペック上はGT1030でOKなはずですが、残念な結果です。
なお、タスクマネージャで確認すると、Video Decodeは余裕があるが、GPUの3D使用率が100%近くに張り付いていました。Decodeには問題ないが、なにがしかの処理性能がグラフィックスカード上でおいついていないようです。
そこで、オンボードのDisplayPort(Intel HD Graphics 630)ではどうなのか試したところ、ほぼGT1030と同じ結果になりました。これもGPUの3D使用率が100%近くにはりついていおり、Decodeには問題ないが、なにがしかの処理能力がおいついていないようです。
GT1030もHD Graphics 630もスペック上はVP9のProfile2に対応しているのですが、2kより広いViewPortでは実際にはコマ落ちが激しいという結果になりました。
これらの結果からPascal世代のものはNGの可能性があると判断し、そうなると、HDMI出力があるボードとしては、GT1050も選択肢からはずれ、残りはTuring世代のGTX1650系のみになります。ロープロファイルに対応した製品としては、GIGABYTE GV-N1656D6-4GL [PCIExp 4GB]の一択ということになりますが、ゲームはしない上に価格がGT1030の3倍以上・後述のT400の倍近くするし、これからはAV1が普及するであろうと思うので、いまいちピンときません。
Displayポートに限定すれば、選択肢はすこし広がるのは言うまでもありません。そこでいろいろとググっていたところ、Pascal世代ですが、モニター側がDP1.2であっても、4k HDR出力しているとの記述があるページを見つけました。YOUTUBEの4k 60fps HDRについての記述はありませんでしたが、グラフィックスカードはQuadro P2000にてHDR出力できているようです。
そこでよくみると、NVIDIAコントロールパネルで「ディスプレイ>>解像度の変更>> 次の設定を適用します」で、NVIDIAのカラー設定を使用の箇所では、デスクトップの色の深度がHDR(64bit)、出力の色の深度が10 bpc、出力のカラーフォーマットがRGB、出力のダイナミックレンジがフルになっていました。GT1030では色の深度は32bit固定だったので、これだという感じでした。
そこで、HDMI出力はPascal世代はパスして、Turing世代のQuadroとおもい探したところ、Quadroの名前はついていませんが、NVIDA T400/T600/T1000ならGDDR6なので対応できそうです。HDMIは使えませんが、T400ならDP1.4a出力ですし、価格も16k円ほどなので試すにはお手頃です。もしだめなら、Turing世代もとばして、Ampere世代のNVIDIA RTX A2000にする方針にして、まずは、T400にてテストすることにしました。 結果から言うと、NVIDIA T400をPCIe-3.0 x16スロットに挿し、NVIDIAコントロールパネルにて上述と同じカラー設定にしたところ、1全画面ですが4k 60fps HDR表示ができました。ようやく目標達成です。
なお、2画面同時の場合だと、コマ落ちが発生し、解像度が勝手に下がりました。Video Decodeにはまだ余裕があるので、GPUの3D処理がおいついていないのは、GT1030やHD Graphics 630で試した結果と同じようなものだろうと思います。
ちなみに、今回の検証に使ったモニターは、恵安のKWIN28(4k 28インチ, 4k 60fpsはHDMI2.0x1とDP1.2x1, 4k30fpsはHDMI1.4x2)とJapanNextのJN-IPS4302UHDR(4k 43インチ IPSパネル, 4k60fpsはHDMI2.0x1とDP1.2x1, 4k30fpsはHDMI1.4x2:※取説ではJN-IPS4302UHDRはHDMIでのみHDR対応と書いていますが、DisplayPortでもHDR出力できています)です。
また、HDRに対応したDisplayPort1.4(おそらく1.4a) to HDMI 2.0(おそらく2.0b)変換アダプタを使ったところ、こちらでも4k 60fps HDRのYoutube動画(PQ, HLG)を再生することができました。 なお、本稿は実機で検証した結果に基づいた情報ですが、動作の保証をするものではありません。あしからずご了承ください。
今回は以上です。それでは。
追記:2021/09/18: youtube-dlを使ってローカルに映像ファイルをダウンロードした場合、GT1030およびIntel HD Graphics 630のいずれでもコマ落ちすることなくVLCにて再生できました。この結果から、ストリーミング視聴環境になんらかの問題、つまり、ブラウザーの4k 60FPS HDR 動画処理になんらかの問題があるということが推測されます。
なお、今回検証したPC環境では、ロープロファイルのPCIeカードしか挿せないので、この構成でHDMI出力にて4k 60fps hdr、VP9 + Profile2 での再生となると、グラフィックスカードの選択肢は極端に少なくなります。
具体的にはPascal世代以降でなおかつVP9+Profile2のデコーダーが入っているものに限定されます。さらにDisplayPortにくわえHDMIの出力ができるものとなると、具体的には以下のグラフィックスカードがスペック上は対応しているようです。(2021/09/07現在)
GT1030 (GP108) 系列 GT1050 (GP107) 系列 GTX1650系列このうち、たまたまですが、手元にGT1030のグラフィックスカード(MSI GeForce GT 1030 2G LP OC グラフィックスボード VD6348)があったので、まずはこれで検証してみることにしました。
結果は、VP9 + Profile2(HDR)では、Google ChromeのView Port サイズがおよそ2kまでなら再生できるが、およそ2kを超えると、コマ落ちが激しくなり、とても見れたものではありませんでした。スペック上はGT1030でOKなはずですが、残念な結果です。
なお、タスクマネージャで確認すると、Video Decodeは余裕があるが、GPUの3D使用率が100%近くに張り付いていました。Decodeには問題ないが、なにがしかの処理性能がグラフィックスカード上でおいついていないようです。
そこで、オンボードのDisplayPort(Intel HD Graphics 630)ではどうなのか試したところ、ほぼGT1030と同じ結果になりました。これもGPUの3D使用率が100%近くにはりついていおり、Decodeには問題ないが、なにがしかの処理能力がおいついていないようです。
GT1030もHD Graphics 630もスペック上はVP9のProfile2に対応しているのですが、2kより広いViewPortでは実際にはコマ落ちが激しいという結果になりました。
これらの結果からPascal世代のものはNGの可能性があると判断し、そうなると、HDMI出力があるボードとしては、GT1050も選択肢からはずれ、残りはTuring世代のGTX1650系のみになります。ロープロファイルに対応した製品としては、GIGABYTE GV-N1656D6-4GL [PCIExp 4GB]の一択ということになりますが、ゲームはしない上に価格がGT1030の3倍以上・後述のT400の倍近くするし、これからはAV1が普及するであろうと思うので、いまいちピンときません。
Displayポートに限定すれば、選択肢はすこし広がるのは言うまでもありません。そこでいろいろとググっていたところ、Pascal世代ですが、モニター側がDP1.2であっても、4k HDR出力しているとの記述があるページを見つけました。YOUTUBEの4k 60fps HDRについての記述はありませんでしたが、グラフィックスカードはQuadro P2000にてHDR出力できているようです。
そこでよくみると、NVIDIAコントロールパネルで「ディスプレイ>>解像度の変更>> 次の設定を適用します」で、NVIDIAのカラー設定を使用の箇所では、デスクトップの色の深度がHDR(64bit)、出力の色の深度が10 bpc、出力のカラーフォーマットがRGB、出力のダイナミックレンジがフルになっていました。GT1030では色の深度は32bit固定だったので、これだという感じでした。
そこで、HDMI出力はPascal世代はパスして、Turing世代のQuadroとおもい探したところ、Quadroの名前はついていませんが、NVIDA T400/T600/T1000ならGDDR6なので対応できそうです。HDMIは使えませんが、T400ならDP1.4a出力ですし、価格も16k円ほどなので試すにはお手頃です。もしだめなら、Turing世代もとばして、Ampere世代のNVIDIA RTX A2000にする方針にして、まずは、T400にてテストすることにしました。 結果から言うと、NVIDIA T400をPCIe-3.0 x16スロットに挿し、NVIDIAコントロールパネルにて上述と同じカラー設定にしたところ、1全画面ですが4k 60fps HDR表示ができました。ようやく目標達成です。
なお、2画面同時の場合だと、コマ落ちが発生し、解像度が勝手に下がりました。Video Decodeにはまだ余裕があるので、GPUの3D処理がおいついていないのは、GT1030やHD Graphics 630で試した結果と同じようなものだろうと思います。
ちなみに、今回の検証に使ったモニターは、恵安のKWIN28(4k 28インチ, 4k 60fpsはHDMI2.0x1とDP1.2x1, 4k30fpsはHDMI1.4x2)とJapanNextのJN-IPS4302UHDR(4k 43インチ IPSパネル, 4k60fpsはHDMI2.0x1とDP1.2x1, 4k30fpsはHDMI1.4x2:※取説ではJN-IPS4302UHDRはHDMIでのみHDR対応と書いていますが、DisplayPortでもHDR出力できています)です。
また、HDRに対応したDisplayPort1.4(おそらく1.4a) to HDMI 2.0(おそらく2.0b)変換アダプタを使ったところ、こちらでも4k 60fps HDRのYoutube動画(PQ, HLG)を再生することができました。 なお、本稿は実機で検証した結果に基づいた情報ですが、動作の保証をするものではありません。あしからずご了承ください。
今回は以上です。それでは。
追記:2021/09/18: youtube-dlを使ってローカルに映像ファイルをダウンロードした場合、GT1030およびIntel HD Graphics 630のいずれでもコマ落ちすることなくVLCにて再生できました。この結果から、ストリーミング視聴環境になんらかの問題、つまり、ブラウザーの4k 60FPS HDR 動画処理になんらかの問題があるということが推測されます。
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