現在の筆者の環境でIPv4が特に遅いわけではなかったのですが、いくつかIPv4 over IPv6トンネルを設定するサイトをみていて、vyos(旧vyatta)の設定はあるもののdebianの設定がなかったので、トライしてみました。
構成は以下の通りです。
なお、vyos(vps側)はvyos-1.2-snapshot-2019Q4-amd64を、debian(local側)は10/Busterを使用しています。
1. vps側(vyos側)の設定
2. local側(Debian側)の設定
3. 動作確認
local側(Debian側)から、VPS側(vyos側)に例えば、ping -c 4 -I 172.16.2.2 172.16.2.1として疎通が確認できればOKです。後は、local側(debian側)でdefault gatewayをvps側の172.16.2.1にすれば、ipip6 tunnel経由でipv4 インターネットに接続できるようになります。
筆者の環境ではVPS経由で200Mbps当たりを計測したので、そこそこのスピードで使えるなという印象でした。(ただし、vpsサイドには転送量とネットワーク速度の制限があるので、無制限に使えるわけではありません。) 今回の設定は、例えば、フレッツ光を使っていて、PPPoEでのIPv4接続が遅く、IPoEでのIPv4 over IPv6でのポート数が足りない場合などに使えると思いますが、前述したようにVPS側で転送量制限や速度制限がないところはほとんどないので、運用には気を付けたほうがよいと思います。
今回は以上です。ではまた。
構成は以下の通りです。
なお、vyos(vps側)はvyos-1.2-snapshot-2019Q4-amd64を、debian(local側)は10/Busterを使用しています。
1. vps側(vyos側)の設定
set interfaces tunnel tun0 address 172.16.2.1/24 set interfaces tunnel tun0 encapsulation ipip6 set interfaces tunnel tun0 local-ip 2400:AAAA:BBBB:CCCC:XXXX:YYYY:ZZZZ:1 set interfaces tunnel tun0 remote-ip 2400:XXXX:YYYY:ZZZZ:AAAA:BBBB:CCCC:2 set nat source rule 10 outbound-interface eth0 set nat source rule 10 source address 172.16.2.1/24 set nat source rule 10 translation address masquerade
2. local側(Debian側)の設定
#/etc/network/interfaces.d/tun0 auto tun0 iface tun0 inet tunnel mode ipip6 address 172.16.2.2 netmask 255.255.255.0 local 2400:XXXX:YYYY:ZZZZ:AAAA:BBBB:CCCC:2 endpoint 2400:AAAA:BBBB:CCCC:XXXX:YYYY:ZZZZ:1 #/etc/iptables/rules.v6 *filter -A INPUT -p ipencap -j ACCEPT -A FORWARD -p ipencap -j ACCEPT設定としては基本的には以上です。Debian側(local側)は設定がすんだら、ifup tun0でIPIP6トンネルが立ち上がります。また、firewallは、上記のようにip6tables側でプロトコルipv4を通すようにしておき、設定がすんだら、ip6tables-restore < /etc/iptables/rules.v6としておきます。Vyos側(vps側)も同様です。
3. 動作確認
local側(Debian側)から、VPS側(vyos側)に例えば、ping -c 4 -I 172.16.2.2 172.16.2.1として疎通が確認できればOKです。後は、local側(debian側)でdefault gatewayをvps側の172.16.2.1にすれば、ipip6 tunnel経由でipv4 インターネットに接続できるようになります。
筆者の環境ではVPS経由で200Mbps当たりを計測したので、そこそこのスピードで使えるなという印象でした。(ただし、vpsサイドには転送量とネットワーク速度の制限があるので、無制限に使えるわけではありません。) 今回の設定は、例えば、フレッツ光を使っていて、PPPoEでのIPv4接続が遅く、IPoEでのIPv4 over IPv6でのポート数が足りない場合などに使えると思いますが、前述したようにVPS側で転送量制限や速度制限がないところはほとんどないので、運用には気を付けたほうがよいと思います。
今回は以上です。ではまた。
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