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Android TV Box X96Q Pro Plus にて a527 向けBSP 5.15カーネルを使いDebianのGNOMEをWaylandで実行:その3

前回とほぼ同じなんですが、今回はブートローダを ストックロムから抜き出したものではなく、h728(a523)向けのu-bootをコンパイルし、これを使ってSDカードからブートさせる方法です。注意点としては今回の方法だとPSCIチェッカーが通らないのですが、サスペンドおよびサスペンドからの復帰は背面イーサネットコネクタの横のボタンで可能でした。その他は変わりません。
さっそくですが、設定です。まず ATF(arm-trusted-firmware)とu-boot のビルドからです。以下のようにしました。
sudo mkdir -P /usr/src/h728
sudo chown YourUserID /usr/src/h728
cd /usr/src/h728

git clone https://github.com/jernejsk/arm-trusted-firmware -b a523
git clone https://github.com/u-boot/u-boot -b v2025.10

cd arm-trusted-firmware
make PLAT=sun55i_a523 DEBUG=0 bl31
cp build/sun55i_a523/release/bl31.bin ../u-boot

cd ../u-boot
make CROSS_COMPILE=aarch64-linux-gnu- x96q_pro_plus_defconfig
make CROSS_COMPILE=aarch64-linux-gnu- -j 40
これでブートローダー (u-boot-sunxi-with-spl.bin)は生成できました。続いて前回と同じように PhoenixCard用のイメージを作成しますが、今回のブートローダはカーネルのコンフィグを変えないとブートエラーが発生しますので、こちらからコンフィグを変えた diana.01.tar.gz をダウンロードし以下のようにして、解凍してください。
cd /usr/src/h728/radxa/radxa.tina/repo/device/config/chips/a527
cp ~/Downloads/diana.01.tar.gz .
tar xzpf diana.01.tar.gz
解凍がすんだら、クリーンナップ後コンフィグを設定し直し、イメージを生成します。
$ cd /usr/src/h728/radxa/radxa.tina/repo/
$ ./build.sh distclean && rm -rf out
$ ./build.sh config
========ACTION List: mk_config ;========
options : 
All available platform:
   0. android
   1. linux
Choice [linux]: 1
All available linux_dev:
   0. bsp
   1. dragonboard
   2. buildroot
   3. debian
Choice [bsp]: 3
All available kern_name:
   0. linux-5.10
   1. linux-5.15.tina.orig
   2. linux-5.15
Choice [linux-5.15]: 2
All available ic:
   0. a523
   1. a527.tina.orig
   2. a527
   3. t527
Choice [a527]: 2
All available board:
   0. cubie_a5e
   1. d10_linux_aiot
   2. demo_linux_aiot
   3. diana.01
   4. diana
   5. pro2_linux_aiot
Choice [diana]: 3
All available flash:
   0. default
   1. nor
Choice [default]: 0
All available rootfs files:
   0. linaro-bullseye-gnome-arm64.tar.gz
   1. linaro-bullseye-lite-arm64.tar.gz
   2. linaro-bullseye-lxde-arm64.tar.gz
   3. linaro-bullseye-xfce-arm64.tar.gz
Choice [linaro-bullseye-gnome-arm64.tar.gz]: 0
Setup BSP files
# 後略

$ ./build.sh#
#省略

$ ./build.sh pack
#前略
----------image is at----------

3.7G	/usr/src/h728/radxa/tina.radxa/repo/out/a527_linux_diana.01_uart0.img

pack finish
これをWindows機に転送し、 PhoenixCard で USBカードリーダに差した MicroSD カードに書き込みします。前回同様WorkTypeがStart upになっていることを確認し書き込んでください。
つづいて書き込みが済んだら、 Linux機にUSBカードリーダを挿入して、/mnt/extlinux/extlinux.confを以下のように編集します。
#変更前
label linuxWork
  kernel /extlinux/Image
  devicetree /extlinux/sunxi.dtb
  append earlycon=uart8250,mmio32,0x02500000 clk_ignore_unused initcall_debug=0 console=tty1 console=ttyAS0,115200 loglevel=8 root=/dev/mmcblk0p4
#変更後
label linux
  kernel /extlinux/Image
  devicetree /extlinux/sunxi.dtb
  append earlycon=uart8250,mmio32,0x02500000 clk_ignore_unused initcall_debug=0 console=tty1 console=ttyAS0,115200 loglevel=8 root=/dev/mmcblk1p4 rw rootwait initcall_blacklist=psci_checker
rootがmmcblk0p4からmmcblk1p4に変更されるので注意してください。変更がすんだら、ブートローダを以下のようにして書き込みます。
# カードリーダが /dev/sdcの場合
sudo umount /dev/sdc1
cd /usr/src/h728/u-boot
sudo dd if=u-boot-sunxi-with-spl.bin of=/dev/sdc bs=1024 seek=8
ブートローダの書き込みがすんだら、パーティションの拡大をわすれずにおこなってください。パーティションの拡大が済んだらカードリーダを抜き、MicroSDカードを本機に挿入し電源を入れます。約30秒ほどで画面が出ればOKです。debian12へのアップグレードやユーザ設定などは前回と同じなので省略しますが、IPアドレスだけを確認し ssh で guest/guest でログイン後、su (デフォルトパスワードはroot)して作業を進めるのが一番簡単かもしれません。
なお今回使ったブートローダを少し改造してusbスキャンを遅らせるようにしたものを使うと sunxi-felでUSBブートができましたので、次回投稿したいとおもいます。
今回は以上です。それでは。

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